ヒヤシンスの花言葉の意味を紫・黄・白など色別で紹介!

ヒヤシンスといえば子供の頃に水栽培をしたことがある人も多いのではないでしょうか?

水栽培をすることで成長していく過程が観察でき、器をおしゃれにするとインテリアとしても楽しめます。花が咲くまで約3カ月ほどかかるので、子供と一緒にじっくりと観察したり、観察日記を付けたりすると、根が伸びていく様子や花が咲く様子などを自分自身の目を通して見られ、子供にも植物に対する興味や好奇心を与えてくれることでしょう。

ヒヤシンスの花は茎に小さな花がまるで穂のように咲く見た目のユニークさと、鮮やかな花色や甘く濃厚な香りが魅力的な植物ですが、その花言葉をご存じですか?

植物には神話が花言葉の由来となっているものが多くありますが、ヒヤシンスはギリシャ神話と密接に関係しており、神話を由来にしてちょっと意外な花言葉が付けられています。

どんな神話が由来になっているのか、ヒヤシンスについて詳しく紹介していきます。

ヒヤシンスの花言葉

ヒヤシンスは色別にも花言葉が付けられていますが、全般的な花言葉として「スポーツ」「ゲーム」「遊び」「悲しみを超えた愛」というちょっと統一感が感じられないものが並びます。これはヒヤシンスの花言葉がギリシャ神話のある話に由来しているためです。

あるところにヒュアキントスという美青年がおり、彼はその美しさから太陽神であり医学の神でもあるアポロンに愛され、同時に西風の神であるゼピュロスにも愛されていました。全員が男性ですが、古代ギリシャでは同性愛はとても普通のことであり、むしろ美徳とされていました。

ある日、ヒュアキントスとアポロンが一緒に円盤投げをして遊んでいるところを見たゼピュロスは、その楽しそうな様子にやきもちを焼いて、風を起こして邪魔しようとします。その風によってアポロンが投げた円盤は大きくコースを外れて、ヒュアキントスの額を直撃して大量の血が流れてしまいました。アポロンは医学の神の力で懸命に治療をしましたが、その甲斐もなくヒュアキントスは死んでしまいます。

この時に流れた大量の血から紫のヒアシンスが生まれ、この花を見たアポロンは悲しみ嘆いたことから、ヒヤシンスは悲しみのシンボルともいわれています。

ヒヤシンスの花言葉である「スポーツ」「ゲーム」「遊び」「悲しみを超えた愛」は、すべてこのエピソードにちなんで付けられたものです。

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英語のヒヤシンスの意味

英語でのヒヤシンスの花言葉は「sports(スポーツ)」「games(ゲーム)」と日本と同じ意味の他に、「rashness(無分別)」という意味があり、どんな結果になるかも考えず、感情に任せて風を起こしてしまったゼピュロスの行動を指して付けられたものでしょう。

ヒュアキントスがスポーツやゲームが好きだったことから花言葉としては珍しい意味を持ち、ヒヤシンスが生まれる原因となった2人の神の気持ちや行動をその他の意味であらわしているようです。

英語名を「Hyacinth(ヒヤシンス)」といい、学名は「Hyacinthus orientalis」といいますが、語源となったのもまたヒュアキントスであり、そのため彼が好きだったスポーツやゲームがメインの花言葉となったのかもしれません。

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色別のヒヤシンスの花言葉

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ギリシャ神話に登場したヒュアキントスという美青年が名前や花言葉の由来ともなったヒヤシンスですが、たくさんの花色を持ち、見る目を楽しませてくれます。

全般的な意味はすべて神話に関係するものでしたが、色別の花言葉にはどんな意味が込められているでしょうか?

紫のヒヤシンスの花言葉

紫のヒヤシンスの花言葉は「悲しみ」「悲哀」「初恋のひたむきさ」

ヒュアキントスが死んだ後に生まれたのが紫のヒヤシンスでしたので、花言葉には彼の死を悼むかのような意味が込められています。アポロンの気持ちをあらわしているのか、それともゼピュロスの気持ちをあらわしているのか。

日本の花言葉には「初恋のひたむきさ」という意味もあり、英語には「please forgive me(許してください)」という意味もあります。初恋は相手のことを一生懸命思っているそのひたむきさが印象的ですが、相手以外のことが目に入らなくなる一途さは何をするかわからない怖さも持っています。

ゼピュロスも恋ゆえに取った行動が間違って自分の好きな相手を殺してしまう最悪の結果となってしまいましたが、後悔をしていることは英語の花言葉からもうかがえます。

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赤のヒヤシンスの花言葉

赤のヒヤシンスの花言葉は「嫉妬」

まさにゼピュロスの心をあらわした花言葉といえるでしょう。嫉妬にかられてちょっとした気持ちから風を吹かせただけですが、彼は好きな相手を死なせてしまうという大きな代償を受けてしまいました。

赤という色は愛情をあらわす意味を持っていますが、行き過ぎた愛情が嫉妬を生むともいえるでしょう。

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黄色のヒヤシンスの花言葉

黄色のヒヤシンスの花言葉は「あなたとなら幸せ」「勝負」

神話では紫のヒヤシンスになったヒュアキントスですが、筆者はスポーツが好きな快活で元気な青年のイメージがしており、色であらわすなら黄色と勝手に思ってしまうのですが、あなたとなら幸せという意味深な言葉は三角関係における微妙な感情をあらわしているようにもとれます。

ヒュアキントスはゼフィロスと仲が良かったのに、アポロンの求愛によって心変わりしてアポロンに夢中になってしまったともいわれており、あなたとはアポロンを指しているとも考えられるのではないでしょうか?

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ピンクのヒヤシンスの花言葉

ピンクのヒヤシンスの花言葉は「遊び」「しとやかなかわいらしさ」

ピンクには女性らしいイメージがあり、まさにイメージ通りの意味に加えて、どこから出てきたのか「遊び」という意味があります。英語での花言葉はピンクと赤のヒヤシンスは同じ「play(遊び)」という意味を持っています。

スポーツに興じていることと取るか、遊びの恋と取るか、変に深読みしてしまいたくなる言葉です。

白いヒヤシンスの花言葉

白いヒヤシンスの花言葉は「控えめな愛らしさ」「心静かな愛」

クリーンな白という色にふさわしい好意的な意味を持っており、ヒヤシンスの花言葉の中で安心してプレゼントとして使いやすい言葉でしょう。

英語では「I’ll play for you(あなたのために祈ります)」という意味もありますので、好きな人が何かに挑戦している時に応援の意味も込めて贈ってみては?

青のヒヤシンスの花言葉

青にヒヤシンスの花言葉は「変わらぬ愛」

青のヒヤシンスは愛を伝える花として永遠を誓う意味を持っており、落ち着いた大人の愛情を示せるでしょう。

ヒヤシンスは香りが強い花ですが、その香りは癒やしの効果を持っているとされて、悲しみやストレスなどを感じる時に励ましの意味を込めて贈るのも良いのではないでしょうか。

ヒヤシンスの種類など花言葉に関する豆知識

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地中海東部沿岸からギリシャやシリア、トルコなどを原産とし、オスマン帝国で栽培、園芸化された後にヨーロッパに伝わっていき、16世紀末にイギリスに伝わると愛好家たちによってたくさんの品種が作られていました。

今ではイギリス系の品種はほとんどなくなってしまい、現在に最もよく見かけるヒヤシンスは、オランダで改良された地中海北東部を原産とした「ダッチヒヤシンス」という1本の細長い茎に小さな花をたくさん咲かせるものと、その他に数本の茎を生やして花の香りが強いフランスで作られた「ローマンヒヤシンス」という変種の2つが主に流通しています。

水栽培に向いているのは花にボリュームがあり、球根からスッと伸びた花姿が美しい「ダッチヒヤシンス」の方です。

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ヒヤシンスの誕生花

春の花であるヒヤシンスですが、誕生花としては冬から春にかけて特に1月に多くなっています。花色が多いため色を限定された日付が多くなっていますので、色には注意してみてください。

  • 1月2日の誕生花(白色限定)
  • 1月4日の誕生花(白色限定)
  • 1月7日の誕生花(赤色限定)
  • 1月13日の誕生花(紫色限定)
  • 1月16日の誕生花(黄色限定)
  • 1月26日の誕生花(白色限定)
  • 2月7日の誕生花(青色限定)
  • 2月19日の誕生花(紫色限定)
  • 3月1日の誕生花(ピンク色限定)
  • 4月11日の誕生花
  • 12月12日の誕生花(紫色限定)

ヒヤシンスの名称・名前の由来

日本で呼ばれているヒヤシンスは英語名を呼ぶようになったものですが、学名の「Hyacinthus orientalis」の語源となったのは先にも述べたようにギリシャ神話のヒュアキントスから来ています。

日本には1854年~1863年頃にオランダから伝わってきたといわれ、その頃はオランダ語の「ヒヤシント」や夜香蘭(ヤコウラン)、錦百合(ニシキユリ)と呼ばれていました。1872年(明治5年)に日本の博物学の基礎を築いたといわれる田中芳男氏によって「飛信子」と名付けられましたが浸透せず、「風信子」という別名が残りました。

「風信」には風向きという意味があり、「風信子」には甘い香りが風によって運ばれる様子があらわされているといわれていますが、英語名のヒヤシンスという音の響きに漢字を当てはめられたもののようです。

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ヒヤシンスの季節・開花時期

開花の時期は2~4月頃とされ、雪が溶け始めて温かくなってくると花が開き始めるため、春の訪れを感じられる花でもあります。

球根は9~10月には販売され始めますが、冬の寒さに耐えて春に花を咲かせる植物です。土に植えて栽培する場合には10~11月頃が植えるのに適した時期であり、水栽培をする場合には球根を寒い環境におく必要があります。

土に植えて栽培するならば花が咲き終わった後に球根を掘り出して保存しておき、植え直すとまた花を咲かせてくれますが、水栽培では開花させるために球根の栄養をすべて使い切ってしまうので、一度しか花を咲かせられません。

秋から冬にかけて球根で寒い時期を越して、春になると鮮やかで良い香りがする花を咲かせてくれるため、花が咲いた時の喜びも大きく、植物のたくましさも感じさせてくれます。

まとめ

ヒヤシンスの花言葉や名前の由来について紹介しましたが、いかがでしたか?

どちらの由来にもギリシャ神話が大きく関係しており、男女の恋愛ではなく、男性同士の三角関係というちょっと驚きの恋愛関係でした。古代では同性愛は普通のこととして扱われ、日本でも昔は男色文化がありました。しかし内容は花言葉ではよく見る悲恋であり、この神話はモーツァルトによってオペラ化もされています。

文化人にも多く影響を与えた神話を由来とした花であり、植物の成長の過程も教えてくれるヒヤシンスは、知性を刺激するだけではなく、香りで癒やしも与えてくれるとても素晴らしい花といえるでしょう。

最後までご拝読いただきありがとうございました。

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