ポピーの花言葉の意味を英語・オレンジ・紫・青などを解説!

園芸だけではなく、食用、麻薬としても私たちの生活に大きくかかわってきたポピーという花をご存知でしょうか?小ぶりでふわふわと揺れるポピーは、実はヒナゲシの仲間に入ります。様々な色を咲かせ、種類も多く存在し、その分花言葉の種類も多いですから、感慨深いものがあります。もちろん、色によっても意味は大きく異なりますので、花言葉に関しても詳しくご紹介します。中にはギリシャ神話が元になっている花言葉もありますよ。

ポピーの花言葉の意味

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たくさんの種類をもつポピーですが、ポピー全般の花言葉は「いたわり」「なぐさめ」「思いやり」「恋の予感」「陽気で優しい」「感謝」となります。これらの花言葉の由来は、はるか昔のギリシャ神話にいた神様の、一つの伝説から始まります。

豊穣の女デメテル(デメエル)には、全知全能の神ゼウスとの娘、ペルセポネーがいました。その愛娘が突然行方不明になったことを聞いたデメテルは、太陽神ヘーリオスのもとへ、娘の居場所を聞くためにやってきました。

すると冥界の神ハデスが、ペルセポネーを連れ去らってしまったとのことです。そしてその連れ去るのには、夫であるゼウスも関与していたのです。何か理由があって連れ去ったにしろ、その理由を聞かされていない母デメテルはとても心を痛めました。

その心の傷を癒そうと助けてくれたのが、眠りの神ヒュプノスでした。「この花を抱いてお眠りなさい。貴方に癒しを与え、きっと心地よく眠れることでしょう。」ヒュプノスはそう言ってポピーの花をデメテルに贈りました。

愛娘を冥界の神ハデスが連れ去り、しかも夫ゼウスが関与していた事、それにつては何も聞かされていないことに疲れ切っていたデメテルは、長い間心を痛め、眠りも浅い日が続いていました。

ヒュプノスが贈ってくれたポピーを抱いて眠ったその日、デメテルはとても深い眠りにつくことができ、心身ともに癒されました。実はデメテルが疲れて働けなくなっている間、大地は荒廃状態に陥っていたのです。

それを察してヒュプノスが助けてくれたという事になります。ヒュプノスは死神や争いの神の兄弟がいますが、力はあまり強くありませんでした。残酷な力を持った兄弟の中で、唯一癒しを与える存在でした。

ハデスとゼウスのもとからペルセポネーを助ける直接の力はありませんでしたが、「思いやり」「いたわり」「慰め」などの癒しの力を通してデメエルを助け、最終的に娘ペルセポネーを助けられるよう考えていたのです。

おかげでデメエルは活力を取り戻し、無事にハデスとゼウスのもとからペルセポネーを救い出すことに成功しました。この伝説のながれで、ポピーには「いたわり」「慰め」「思いやり」の花言葉がついたとされています。

なんとも優しい神様たちのお話でしたね。眠りの神ヒュプノスが、眠りの神ソムアヌだったという説もありますが、あなたが信じる方で大丈夫でしょう。なぜハデス達がペルセポネーを連れ去ったかは、ポピーとは関係なくなってしまいますので、こちらでは省略させていただきます。気になった方は調べてみてくださいね。

ポピーは咲かせる色によって花言葉の意味が違ってきます。また、その色別の花言葉にも神話が関係しているものがありますので、後述する色別の解釈も見てみてくださいね。

英語でのポピーの花言葉

英語での意味は「oblivion(忘却)」「sleep(眠り)」「imagination(想像力)」となります。sleepは、眠りの神ヒュプノスの力が由来とされています。その他の由来については判明していませんが、こちらも神話が関係してきそうですね。

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色別で解説するポピーの花言葉

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様々な色をつけて咲かせてくれるポピーですが、色別の花言葉はどのようになるのでしょうか?神話が花言葉の由来ともなる色もありますよ。

青・紫・オレンジのポピーの花言葉

これらの色のポピーはよく見かけますが、個別に花言葉はつけられていません。冒頭でご紹介しました、全般の花言葉と同じと考えてよいでしょう。「いたわり」「慰め」「思いやり」の3つ辺りが良いかもしれませんね。

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赤のポピーの花言葉

鮮やかな赤色のポピーは「慰め」「感謝」の花言葉あり、それよりもバラ色に近い赤は「活発」「軽率」の花言葉が付けられています。由来に関しては不明です。バラ色の「軽率」はバラより安価なポピーを、バラに見立てて軽々しくプレゼントしてしまうことからついたのではないでしょうか。

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白のポピーの花言葉

とても凛として清潔感を漂わせる白のポピーには「眠り」「忘却」「疑惑」「推測」「わが毒」の花言葉が付けられています。この「眠り」には、冒頭でご紹介した眠りの神ヒュプノスが由来とされています。

豊穣の神デメエルに渡したポピーが白だったという説もあることから、白色のポピーの花言葉として付けられました。別の説として、眠りの神ソムアヌが心を痛めたデメテルにケシの実を食べさせて眠らせたともあります。

ポピーはケシの仲間であり、昔から食用としても愛されていましたので、こちらの説も有力ですね。

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黄色

活気あふれる黄色のポピーは「富」「成功」の花言葉が付けられています。西洋の花言葉でも同じく、「wealth(富)」「success(成功)」とついています

今でも風水では「金運の方角に黄色のものを置きなさい」と言われているように、風水が広がった時代には金運が上がる方角に、黄色のポピーを飾っていたといわれています。それが由来で、「富」の花言葉が付いたのかもしれませんね。

ポピーの種類などの花言葉に関する豆知識

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ポピーはケシ属の仲間で、約60種類以上の存在が確認されています。今回はその中でポピュラーでよく園芸店で名前を聞くような仲間をご紹介します。

まずは「ヒナゲシ」です。これは一般的なポピーの和名となります。フランスでは「小さいオンドリ」という意味を持つ「コクリコ」と呼ばれており、雄鶏の赤いトサカのようであることが語源とされています。

ヨーロッパ生まれで八重咲きする種類が多く売られています。オニゲシに比べて花びらが薄めで、華奢に見えるところが特徴的です。

続いて「アイスランドポピー」です。シベリアから極東生まれであることから、別名「シベリヒナゲシ」とも呼ばれています。アイスランドポピーという名前ですから、寒い場所で生まれたのですね。ポピーの種類のなかでは一番早咲きの種類です。

花びらは4枚構成で、黄色、白、赤色に咲きます。花の咲き方は一重咲きや八重咲きなど、様々な咲き方をします。一般的なポピーは、花持ちが約3日なのに対し、このアイスランドポピーは約5日ほど花を咲かせます。それによって、ポピーで切り花をする際は、アイスランドポピーが用いられるそうです。

「オニゲシ」は「オリエンタルポピー」の和名ですが、花に詳しい方はオニゲシと呼ぶ方が多いかもしれません。実際には「鬼」のような姿かたちではないので、英名のオリエンタルポピーとよく呼ばれています。花の中心部に黒い斑点がある種類が、一般的にオニゲシと呼ばれています。

濃い目の色が多いポピーの中では変わっており、淡い色のサーモンピンクや淡い赤、白、白と赤の覆輪など、様々なバリエーションで色づきます。5~6月にかけて20cmほどの花を咲かせてくれます。

ポピーの中では草丈、花の大きさともに一番大きい種類となります。ですが高温多湿には弱く、宿根草のところが日本では一年草として扱われています。大きな花で見ごたえはありますが、湿気の多い日本では毎年咲かせるのは難しいかもしれません。

最後に「ナガミヒナゲシ」をご紹介します。漢字では「長実雛芥子」と書き、その名の通り、20~60cmほどに成長する長く立派な種類です。見た目はヒナゲシによく似ていますが、多いと1株で約15万個の実をつけるそうです。驚きですね。

色は赤かオレンジに色づき、花びらは4枚ほど咲かせます。生命力や繁殖力ポピーの中でもとても強く、自然と野に生えると雑草のように青々と生え茂ります。みちばたでもチラリとみかけるポピーの花は、もしかしたらナガミヒナゲシかもしれません。

以上がポピュラーなポピーの種類となります。よく園芸店で売られているポピーは、大体がアイスランドポピーになります。鼻持ちが良く、寒さにも強い観点から、値段は安価になり、今では100円均一でも売買されています。

決して初心者向きの品種ではありませんが、少し本格的にガーデニングを始めたい方には向いているかもしれませんね。

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ポピーの誕生花

一般的なポピーの誕生花は2/23です。ヒナゲシともいえますね。次にアイスランドポピーの誕生花は1/23,2/12,2/20,2/23,2/24,2/29,3/2,3/4,3/9,3/30,7/3となります。2/23はヒナゲシと重複していますね。

続いてカリフォルニアポピーの誕生花です。3/11,3/24,4/17,4/20,4/22,5/13,5/15,6/29となります。全体で見て、基本的には春、飛んで冬にかけての花となるようですね。

花言葉の「いたわり」「思いやり」「恋の予感」などを用いて、片思いの相手にプレゼントするのも良いとされています。なんだかくすぐったい感じではありますが、素直に思いを伝えるには良いかもしれませんね。ポピーの花と花言葉を用いて、思い切って食事に誘ってみてはいかがですか?

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名称・名前の由来

ポピーはケシ属の仲間でして、ケシ属は学名で「Papaver」と言います。これはラテン語の「papa」から来ており、「お粥」の意味を持ちます。催眠作用のあるケシの乳液や蜜を、赤ちゃんに与えるお粥に入れて、気持ちよく眠らせたところからこの名前が付きました。

和名の「ヒナゲシ」は、「鳥の雛のように小さくかわいらしい花を咲かせる」という見た目から、この名前が付けられました。

中国では「虞美人草(グビジンソウ)」と呼ばれています。この名前の由来は、悲しいながら女の逞しさが垣間見える物語が隠れています。

楚の武将、項羽(コウウ)には、美人な愛人、虞美人(グビジン)がいました。項羽が漢の劉邦の大群に包囲されてしまい、項羽にとっては死の戦いに出陣することになりました。

その後項羽は帰らぬ人となり、項羽の帰りを待っていた虞美人は、最愛の人の戦死に絶望します。その後すぐに、項羽の後を追うように自害しました。すると、種も草もなにもなかった虞美人の墓周りから、この花が咲き始めたのです。

その彼女の名前からとって、中国では「虞美人草」と呼ばれるようになりました。戦死も悲しいですが、後を追うように自害するのも、戦国時代では女としては逞しい行動だったと、今でも称えられています。

日本では、麻薬の原材料となる品種を「ケシ」と呼び、原材料にならない品種を「ポピー」と区別していることが多いです。ですが園芸店によっては「ヒナゲシ」「オニゲシ」と和名で売られているところもありますので、気になった場合は一度店員さんに聞いてみた方が良いでしょう。

ポピーの季節・開花時期

4~6月と春から梅雨に向けての開花します。よって季節は春、夏の上旬となります。一般市場に出回るのは3~5月で、多くの園芸店がその時期になるとポピーを扱い始めます。

今では100円均一でも扱われていますので、簡単に入手しやすいのも特徴です。ですが花が持つのは約3日ですので、長く楽しみたい方には向いていないかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?ふと見かけるポピーでも、花言葉や由来を知れば、見方や考え方が変わったのではないでしょうか?贈り物にも適していますし、育てるのも品種によっては、割と簡単に育てられます。

どこにでも咲いているような花ですが、少しでもポピーであると認識してもらえるようになれば、花としても喜ばしいと思います。

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