ラベンダーの花言葉の英語の意味・時をかける少女との関係を紹介!

爽やかな香りが魅力的なラベンダー。白やピンクの花もありますが、紫色が最もポピュラーです。一面に群生させるとその香りもあいまって、実に素晴らしい光景を見せてくれます。また、ラベンダーは古くから薬効成分に優れたハーブとしても知られており、古代ローマ人も傷の手当に利用していたという話があるほどです。

古くから薬草として使用されていた歴史が示すように、鎮痛・鎮静・抗菌・防腐と実際に多くの効能・効果があること。そして花の美しさと誰からも好まれるクセのない芳香から「ハーブの女王」と呼ばれています。

美しいだけでなく、人を癒す効果まであるラベンダー。この素晴らしいハーブを象徴する花言葉とは、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか? 今回はラベンダーの花言葉の意味や由来、誕生花など色々ご紹介します。

ラベンダーの花言葉の意味・由来

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ラベンダーの花言葉で、基本的な意味のものには『清潔』『繊細』『優美』『許しあう愛』『あなたを待っています』『沈黙』『疑い』などがあります。

『清潔』の由来は、古代ローマ人が入浴や洗濯の際にラベンダーを湯や水に入れることを好んだことからきています。実際にラベンダーには殺菌・抗菌作用がありますので、理にかなった方法と言えますね。ラベンダーが洗濯に使用された歴史は古く、キリスト教関係でも、幼いキリストの産着を聖母マリアがラベンダーの香水で洗ったという言い伝えがあるそうです。

『繊細』もラベンダーが持つ効能や特性から誕生した花言葉の1つ。ラベンダーには炎症を鎮める効果があり、火傷にも効くそうです。実際にフランスの化学者でガットフォセという人が、実験中に負った火傷にラベンダーの精油を使ったらよくなった、という逸話もあります。

一般に精油の原液というものは刺激が強く、直接肌に塗るのは厳禁とされていますが、ラベンダーの精油は肌に優しく、原液を直接肌に塗っても大丈夫なのだそうです。これらの事実から『繊細』という花言葉が誕生したと言われています。

『優美』と『許しあう愛』の由来はラベンダーの花色と香りから。ラベンダーの中で最もポピュラーな色である紫は、カラーセラピーの分野においては鎮静効果があるとされている色であり、ラベンダーの香りもまた、リラックス効果が高いとされています。花色と香りの相乗効果で心身共に癒されることから、『優美』や『許しあう愛』のような優しい花言葉が生まれたのでしょう。

『あなたを待っています』は、ラベンダーにまつわる伝説に由来しています。伝説の内容はこうです。

その昔、太陽のように光り輝く金髪と海よりも深い青の瞳を持つ、それはそれは美しい少年がいました。華やかな美貌の彼に恋い焦がれる女性は多く、この伝説の主人公・ラベンダーもその中の1人でした。でも非常に内気な彼女は胸の内を告白することができず、いつも多くの女性に取り巻かれている彼を遠くから見つめることしかできなかったのです。

そうしてずっと彼が振り向いてくれる日を待ち続けるラベンダー。沈黙を守りながらも愛する人に振り向いて欲しいと願った彼女は、いつしか一輪の香り高い花に姿を変えてしまいました。この伝説から『あなたを待っています』という花言葉が誕生したのです。

『沈黙』はラベンダーが高い鎮静効果を持つことに由来しています。そして『疑い』ですが、これはラベンダーの持つ香りが強過ぎて「どうしてこんなに強い香りを放つことができるのか」と、疑問に思う気持ちから生まれたものだそうです。ラベンダーの特徴である素晴らしい芳香も、捉え方によっては良くない意味の花言葉が誕生する要素となるのですね。

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英語のラベンダーの花言葉

英語のラベンダーの花言葉は『沈黙』『静寂』『疑い』『私に答えてください』。『沈黙』『静寂』は、前にも触れたラベンダーの持つ鎮静効果に由来しています。

『私に答えてください』の由来は、『疑い』の花言葉の由来にもなっている強い香りへの疑問から。疑う気持ちからさらに進んで、「どうしてなのか、答えてください」と、疑問へ問いかける気持ちを意味しています。由来は同じでも、その後の解釈で花言葉の意味も違いがでてくるようです。

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ラベンダーの花言葉と時をかける少女との関係

ラベンダーと言えば、この作品を連想する人もいるのではないでしょうか。時間を跳躍するタイムリープ能力を得た主人公が経験する不思議な現象と恋愛とを描いたSF小説作品『時をかける少女』。この物語の重要なキーワードとして登場するのがラベンダーです。

主人公の少女がタイムリープ能力を得るきっかけとなったのは、ラベンダーの香りでした。そして、物語の中で少女が経験する不思議な現象の謎を解く鍵も、このラベンダーにあったのです。ですが謎が全て解き明かされた時、少女はある異性との記憶を消されてしまいます。

物語の最後は、いつか再び出会う「誰か」を待ち続ける少女で締めくくられます。彼との記憶が消されても、少女の心の奥にある彼への気持ちは消えなかったのです。

相手を待ち続けるラストは、ラベンダーの花言葉『あなたを待っています』にふさわしいラストだと言えるでしょう。

ラベンダーの誕生花など花言葉に関する豆知識

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ラベンダーの誕生花は7/5、7/10、12/3です。以上の月日に誕生日を迎える人に贈るのも良いでしょう。ラベンダーの季節は5月から7月ですので、季節外れの12月3日には、ラベンダーの精油やポプリなどを贈り物にしてみてはいかがでしょうか。

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ラベンダーの名称・名前の由来

ラベンダーの名前は、ラテン語で「洗う」を意味する単語「lavare」が語源だと言われています。諸説ありますが、古代ローマ人が沐浴や入浴などにラベンダーを用いていたことや、前にも触れたキリストの産着をラベンダーの香水で洗った逸話に由来するという説が一般的です。

ラベンダーの別名「薫衣草(クンイソウ)」の由来は強い芳香からきています。「薫衣」とは「薫衣香(くのえこう)」のこと。白檀(びゃくだん:サンダルウッド)や丁子(ちょうじ:クローブ)や麝香(じゃこう)などの天然香料を練り合わせて作る練り香の一種です。高級な練り香に例えられるほど、ラベンダーの香りが素晴らしいということですね。

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ラベンダーの季節・開花時期

ラベンダーが見頃の季節は品種や地域によって少し異なりますが、一般的には5月から7月頃が最盛期だとされています。品種によって違いはありますが、環境としては乾燥した涼しい気候を好むようです。耐寒性があり、0度以上あれば越冬も可能な反面、高温多湿な気候を苦手としています。

日本国内におけるラベンダーの産地というと、北海道の富良野が最も有名ですが、その理由は1年を通して冷涼で梅雨がない環境がラベンダーの栽培に適しているからです。ちなみに北海道での見頃の季節は7月から8月上旬頃、富良野は7月中旬から下旬頃に最盛期を迎えます。地域によっては早咲きの品種と遅咲きの品種とを組み合わせることで、見頃の季節を調節しているそうです。

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ラベンダーの種類や品種

ラベンダーはヨーロッパ各地で盛んに品種改良が行われてきたことや、元々交雑種が生まれやすい性質を持つことから、分類に関しては現在でも研究が進められており、現時点では5つの系統別に分類されています。ここでは5つの系統に分類されたラベンダーの種類と代表的な品種をご紹介します。

1.アングスティフォリア系:別名をイングリッシュラベンダーと言います。ラベンダーの中では最もポピュラーな品種群で、北海道で栽培されているのもこの系統です。葉の幅が細く非常に強い芳香が特徴で、ドライフラワーにしても香りが消えません。香料の原料としてもよく用いられています。

寒さには強いけれど暑さには弱いので、高温多湿な日本の夏は大の苦手。よって関東以西の地域での栽培には向いていません。花色は濃紫・薄紫・白・ピンクなどがあります。

アングスティフォリア系代表的品種:ヒッドコート、オカムラサキ、ナナ・アルバ、マンステッド

2.ラバンディン(ラバンジン)系:アングスティフォリア系と、耐暑性がある原種のスパイクラベンダーとの交配で誕生した品種群です。耐暑性があるので暖地でも栽培が可能ですが、剪定や摘心をこまめに行い、風通しを良くしておくことが重要な作業となります。

花色は淡紫色や紫青色が多く、アングスティフォリア系に比べるとツンとした香りがします。耐寒性もあり、生長も早く大株に育つので、ラベンダーの種類の中では比較的初心者向けの品種群と言えます。

ラバンディン系代表的品種:スーパーセビリアンブルー、グロッソ、アルバ

3.デンタータ系:別名フリンジラベンダー。デンタータはラテン語で「歯のような」という意味です。細かい産毛に覆われたギザギザの葉が歯のように見えることから、この名前がつきました。四季咲き性の品種群で、春と冬に花を咲かせます。

花色は紫。耐暑性はありますが耐寒性がやや低いので、栽培する際は寒さに気をつけましょう。

デンタータ系代表的品種:デンタータラベンダー、リンダ・リゴン、スーパーサファイアブルー

4.ストエカス系:別名フレンチラベンダー。花の先端部分がウサギの耳のような形をしているのが特徴です。愛らしい花姿と甘い香りがすることから観賞用として高い人気を誇っています。

花色が豊富なのも特徴で、紫の他にも赤、白、ピンク、黄色などがあります。耐暑性はありますが耐寒性が低いので、暖地向きのラベンダーと言えるでしょう。

ストエカス系代表的品種:キューレッド、アボンビュー、エンジェル

5.プテロストエカス系:細かい切れ込みが入った羽状の葉が特徴の品種群です。葉の形状がレースの網目に似ていることから「レースラベンダー」「ファーンラベンダー」などといった別名があります。花も個性的で美しく、ラベンダーにしては香りが弱いことから主に観賞用として用いられている品種群です。花色は紫、薄ピンク、白、濃紺色などがあります。

四季咲き性ですが、暑さにも寒さにも弱いため管理が難しく、初心者には向きません。

プテロストエカス系代表的品種:ピナータ、ブライダルレース、ティンカーベル

まとめ

ラベンダーについて花言葉の意味や由来、開花時期や品種など、色々とご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか? 美しい花姿と香り、優れた薬効成分を持つラベンダーは、大切な人への贈り物にも良いですが、自分へのご褒美としてお部屋に飾るのもおすすめです。ゆっくりとくつろぎながら、花姿と香りに癒される贅沢な時間を楽しんでください。

最後までご拝読いただき、ありがとうございました。

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