桃の花言葉の意味や種類・ピーチの名前の由来を紹介!

春は、さまざまな植物が芽吹き新しい花を咲かせる季節です。愛らしく甘い香りを漂わせる桃の花は女の子の成長を祝う「桃の節句」に例えられるほど春を象徴する花の一つ。さらに桃は、花だけでなく甘酸っぱい実も楽しむことができるので私たちの身近にある花ともいえるのではないでしょうか。

ここでは、とてもポジティブでキュートな桃の花の花言葉と、その果実である桃の実(ピーチ)の名前の由来についてもふれていきます。

桃の花言葉の意味

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桃の花が持つ花言葉には「チャーミング」「あなたに夢中」「気立ての良さ」「天下無敵」の意味があります。

見た目の印象そのままでチャーミングという花言葉の意味は分かりやすいところですが、後の3つはどんな理由でついた解釈なのか少し詳しくご紹介しましょう。

「あなたに夢中」という意味については、古くから桃が女性の象徴としてとらえられていた背景が関係しています。実をたくさんつける桃のイメージは、多くの子どもを産み育てていた昔の女性にそのまま当てはめて考えられた花言葉です。

きっと美しくもたくましい姿に惚れ惚れするといった感情が「私はあなたに夢中」なる花言葉を誕生させたのでしょう。

続く「気立ての良さ」の意味についても、やはり実際の桃の花と女性性が関係しています。桃の花を観察すると、まるで枝から直接花が咲いているように見えます。柔らかく可憐な花が木にしっかり根付いているようなイメージは、女性らしさの中にも芯の通った力強さを感じさせることから、このような花言葉がついているのです。

では「天下無敵」の意味はというと、古代中国の桃にまつわる言い伝えが由来しています。桃は人間にさまざまな不幸や災いをもたらす邪気を払い、不老長寿の薬としても珍重されていました。そのため中国では縁起物として桃の実を食べる習慣があり、その文化が日本にも伝わったといいます。

もちろん現代の漢方においても、桃は重要な素材の一つとされていて花・葉・実や種などそのすべてが今も変わらず使われているのです。この優れた薬効と厄除けのパワーを持つ桃は、日本最古の歴史書や伝承的なエピソードにも登場していますよ。

一つは「古事記」。日本神話における女神として名高いイザナミノミコトは、邪気払いの桃を投げて悪者の鬼女を見事退散させたと記されています。また誰もが知っている民話の「桃太郎」は桃から生まれた後に鬼を成敗した勇者として今も語り継がれています。

桃が持つ「天下無敵」の花言葉は歴史と伝承に裏付けされたものということができそうですね。

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桃の花言葉の英語の意味

では桃の花の花言葉を英語圏の表現に置き換えてみましょう。一般的に使われている解釈は2つあり、一つは私はあなたのとりこでI am your captiveと表現され、あなたに夢中の意味ともニュアンスは一緒です。もう一つはunequaled qualities、意味は「比類なき素質」です。

イザナミノミコトや桃太郎のエピソードをみても、それは確かに比類なき素質。表現や時代背景こそ違えど、その意味するところは同じというところでしょう。

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桃の原産地

和のイメージが強い植物ですが、桃の原産地は中国です。西洋の花言葉にも通じている理由は日本だけでなくペルシャ経由でヨーロッパにも広まっているためで、当時の人々の間では「ペルシャのメロン」と呼ばれていました。

日本において品種改良が飛躍的に進んだのは明治に入ってからです。本場中国だけでなくアメリカからも多くの新しい品種が渡ってきたことから現在のようなバリエーションを楽しむことができています。

桃の節句

3月3日といえば女の子をの成長を願うひな祭り。これが別名桃の節句とも言われますが、あなたは昔から続くこの風習についてどの程度ご存知でしょうか?

桃の節句とは・・

「節句」とは中国に始まった季節の分け目のことを言います。中国では1年の内に5回ある奇数の重なりを厄日と考え、これらの日には厄よけのお祭りなどを催して邪気を祓ったと言います。

ちなみに五節句とは3月3日の上巳(じょうみ)、5月5日の端午(たんご)、7月7日の七夕(たなばた)、9月9日の重陽(ちょうよう)さらに1月7日の人日(じんじつ)がこれに加わります。アレ!?っと思ったかもしれませんが、1月については元旦の1日を特別な日ととらえているため、これを7日に代え人日の節句とされているのです。

さらにこの五節句にはそれぞれ季節の花をあしらう風習もあって、旧暦の3月3日に桃の花が飾られたことから、日本では桃の節句として親しまれるようになったということです。魔除け厄除けの言い伝えを持つ桃の花は、女の子に限らず誰しもがその恩恵にあずかりたい象徴だったのでしょうね。

余談ですが、中国では桃の形状からダイレクトに発想した桃の節句のとらえ方があります。中国で桃が生まれた頃というのは、今よりもっとたくさんの毛で覆われた実であったようです。その名は「毛毛」と書いてモモ。その言葉の音から桃の節句の呼び名が誕生したという説もあります。

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桃の伝説

桃にまつわる伝説がないか調べたところ、桃太郎以外にも実は面白いエピソードがありますのでご紹介しておきます。

孫悟空と桃の関係・・

西遊記に描かれている孫悟空というのは、桃の園の番人という設定です。この桃園には3600本の桃の木があり3のブロックにわかれていました。手前の1200本は3000年に1度実をつけ、それを食べたものは仙人になれる。次の1200本は6000年に1度実をつけ、それを食べると不老不死の体が手に入り、9000年に1度しか実が成らない一番奥の1200本に至っては、その実を食べることで未来永劫生き続けられると言われていたのです。

中国では神や仙人に力を授ける仙果(せんか)ととらえられていた桃の実。もともとこれらの実も、西王母(せいおうぼ)という女仙人の誕生日に捧げるための特別なものでした。なのにどうしたことか孫悟空は、その実を盗み食いしてしまうのでした。

ちなみにこの西王母の誕生日こそが3月3日。この後孫悟空の身に何が起こったかまで定かではないものの、あまりによくできたお話と言わざるを得ませんね。

桃の種類など花言葉に関する豆知識

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さて美しい花を咲かせる桃の花ですが、実はすべて食用にできるわけではありません。桃は花だけを楽しむ観賞用の「花桃」と食用にできる「実桃」に分かれていて、それぞれ種類が異なっています。

口にする機会も多い実桃は特に水蜜種と呼ばれ、食用に適した大ぶりな実を付けます。その中でも白い実を特徴とするのが白桃または白鳳系の「あかつき」「明星」「清水白桃」といった品種。黄桃系にふさわしい黄色い実が特徴の「黄金桃」や「ゴールデンピーチ」が有名なところです。またネクタリンの名称で店頭に並ぶ桃もこの実桃の一つに入ります。

桃の節句や春らしさを演出するディスプレイに使われる花桃には、「ひなのたき」「関白」「照手桃」「矢口」といった種類があります。特に色が華やかで密集して咲く花のボリュームがあることから、節句飾りの桃として選ばれるのが矢口という品種の花桃になります。

ちなみに縄文時代後期もしくは弥生時代頃の古墳から出土した品物の中には、すでに桃の種の存在が確認されていて、日本でも栽培が行われていたことがわかっています。当時は主に薬用と花を愛でるための観賞用にすぎなかったと推測されますが、それでも鎌倉時代になると食用を始め、さらに江戸時代を迎える頃には食べる桃が一般に広まっていたとも記録されています。

ただしその頃の味はというと、現在のように甘くておいしい果物とは少し違ったようです。おいしい桃はその後の品種改良のなせる業、だったのでしょうね。

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桃の誕生花

女の子の節句飾りとしても欠かせない桃の花。そのキュートなルックスをぜひ誕生花としても活用してみたいものですね。身近な花のギフトとして贈りたい桃の花は、次を目安に選んでみてはいかがでしょうか。

桃の花を誕生花として贈るのにおすすめの日:3月3日(特にピンクの桃の花)、4月12日、4月14日

白い桃の花:3月5日

シダレモモという品種:3月27日

このように桃はピンクだけでなく白も美しい花です。部屋中を春の香りで満たしてくれますのでぜひ取り入れてみて下さい。

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桃の名称・名前・ピーチの意味

桃と言う漢字が表すもの

木に兆と書く桃ですが、この「兆」は「きざし」とも読みますよね。中国ではこれを女性が子を宿すことの兆し、つまり妊娠の兆候と意味していることからも桃=女性や女の子に関連付けた使い方がされてきたという説があります。

桃の読み方の由来

また日本式の桃の由来については諸説あり、桃の実がたくさんの実をつける特徴から「たくさん」の例えを百(=モモ)に表したとか、昔は外が固くて中身が柔らかい果実のことを全てモモと呼んだなど枚挙にいとまがありません。

一方西洋では桃のことをピーチ(peach)と言いますね。これは中国からペルシャ経由でヨーロッパに渡った際につけられたペルシャのメロンと言う呼び名から派生した、フランス語の「Peche(ピシェ)」が英語の「Peach(ピーチ)」に変化したものと解釈されています。

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桃の季節・開花時期

桃の節句というくらいですから、もうその時期は予測がついてしまいそうでうね。本来この節句は旧暦の3月3日を指していて、現在の暦に照らし合わせると1ヶ月程度遅れた4月上旬のことを言っています。桃の季節は桜よりも若干早く見ごろを迎え、3月下旬から4月上旬に美しく花を咲かせてくれます。

日本における桃の生産量は第1位が山梨県ですが第2位にランクインする福島の桃も大変有名です。福島で収穫される代表的な品種といえば「あかつき」。そしてあかつきといえば菱沼農園と言われるほどのネームバリューがあります。あかつきの成り立ちは、県内の農家が品種改良によって誕生させた正真正銘のメイドイン福島、皇室献上の最高級品です。

「あかつき」という名も、この地方に伝わる「あかつき祭り」に由来しています。ちなみにこの菱沼農園では桃に次いでりんごでも有名どころが揃っています。特に福島のりんごは長い期間をかけじっくりと完熟させるため、中の蜜がたっぷり入るのが特徴です。

今まではあまりイメージのなかった人も、桃は「あかつき」、りんごは「ふじ」に「王林」と福島の味と香りに触れてみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は桃の花にまつわる花言葉と中心にお伝えしました。実は花だけで食べられない桃の実があったりして少し桃の花の見え方が変わったという人もいるのではないでしょうか。

桃が古くから漢方の材料としても使われているというお話はしましたが、フレッシュな桃の実も女性にとっては嬉しい効果がたくさんあります。甘みからは糖を得ることによるエネルギー補給ができますし、含まれるポリフェノールや食物繊維はデトックスとアンチエイジングに効果アリです。

桃の花が持つ花言葉と一緒に、次は目と口からその魅力を感じてみてみて下さいね。

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